富山県・神通峡のほとりに佇む「リバーリトリート雅樂倶(がらく)」は、自然と調和した建築美、四季の恵みを活かした美食、そして上質な癒しを提供するスパ施設など、多彩な魅力を兼ね備えたスモールラグジュアリーホテルです。
2025年には開業25周年を迎え、贅沢なリラックス空間を提供し続けている当館。今回はその魅力に迫っていきます。
「リバーリトリート雅樂倶」に込められた想い
「リバーリトリート雅樂倶」は、神通川のほとりという立地を生かし、穏やかな神通峡の風景や四季折々の自然に包まれながら、日常を離れて心と身体を癒す“隠れ家=リトリート”を意味しています。
宿が位置するのは、富山県西部を流れる神通川沿いの静かな渓谷、神通峡(じんづうきょう)の中ほど。周囲を緑豊かな山々に囲まれ、川のせせらぎや鳥のさえずりが聞こえる、まさに「隠れ家」と呼ぶにふさわしい場所です。
創業当初から「唯一無二の滞在体験」を提供することを目指し、建築、アート、食、スパ、自然といったあらゆる要素に丁寧なこだわりを重ねてきています。
建築の随所に息づく「自然との対話」
「リバーリトリート雅樂倶」のANNEX(新館)は、日本を代表する建築家・内藤廣氏が2005年に手掛けました。
「数寄屋の繊細さとアジアの土臭さ」という独自のコンセプトを掲げ、プレキャストコンクリートを校倉(あぜくら)状に積んだ構造がメインロビーに大胆に取り入れられています。
テラスには手すりの代わりに水盤を配し、ソファに腰掛けながら雄大な神通峡と一体になれる設計が特徴です。館内の柱や天井、壁面に施された木目の模様は、無機質な素材に温もりを与える工夫のひとつとなっています。
敷地内には「アートウォーク」が整備されており、自然の中を歩きながら点在する現代アートを楽しめるのも、非日常感を味わえる魅力と言えるでしょう。
「薬都・富山」の文化を体感できるこだわり
「くすりのまち」として知られる富山の文化も、館内随所で体感できます。
スパトリートメントでは、クロモジやミズメザクラといった富山の森林から採れた和精油を使用。漢方の知恵を取り入れた施術で、深いリラクゼーションを提供しているんですよ。
また、地元作家による再生ガラスの照明や、和紙職人の手仕事による壁紙などには富山のクラフトマンシップが感じられる客室もあります。立山の伏流水を使ったスキンケアアメニティや、バイオマス素材のヘアブラシ・歯ブラシなど、サステナブルな配慮も行き届いています。
芸術と滞在が交差する「アートの宿」
館内には、アーティストが実際に滞在して制作した「サイトスペシフィック・アート」が多数展示されています。
サイトスペシフィック・アートとは、その場の空間や自然環境から着想を得て制作したアート作品のこと。それぞれの場所に意味や背景を持つ作品ばかりで、滞在中の楽しみのひとつとなっています。
空間や自然との対話から生まれているという、まるで“宿泊する美術館”のような体験が魅力です。
また、館内には2つの企画展示会場があり、年に数回テーマを変えてアート企画を開催。毎週金曜・土曜には、宿泊者限定のアートツアーも実施され、作品の背景や見どころをスタッフが丁寧に解説してくれます。
自然の恵みとともにある、豊かな食体験
レストラン「Trésonnier(トレゾニエ)」では、富山の伝統的な発酵や熟成技術とフレンチの繊細な技法が融合。富山湾の新鮮な魚介、自社農園で育てた無農薬野菜、薬草や山菜を用いたソースなど、富山の自然が皿の上に美しく表現されています。
バターや生クリームの使用は最小限に抑え、素材本来の味を活かす調理法は、体にも優しく、心にも深く響きます。アレルギー対応やヴィーガンメニューもあり、どなたでも安心して楽しめるのも大きな魅力です。
さらに、調理過程で出た食材の端材はコンポストとして再利用し、自社農園の肥料として循環させる取り組みも評価され、ミシュランガイド北陸2021特別版では1つ星とグリーンスターの両方を獲得しました。
心と身体をときほぐすスパ体験
宿泊者専用スパでは、広々としたジャグジーバスや露天風呂、冷水炭酸泉、ドライサウナ(女性用にはスチームサウナ併設)など、多彩な設備が整っているのは特に女性に喜ばれるんだとか。
中でも冷水炭酸泉はサウナ後のクールダウンに最適で、疲労回復や代謝促進にも効果的です。
また、大浴場には、モダンなインテリアの内湯と、赤石が印象的な露天風呂を設置。目前に広がる神通峡の景色とともに、心身ともにリフレッシュできる空間です。
富山の四季とともにあるリッチな体験を
春の桜、新緑の夏、紅葉の秋、雪景色の冬。神通峡を間近に望むこの地では、季節の移ろいを五感で楽しむことができます。
客室やテラス、レストラン、温泉など、どこにいても自然とのつながりを感じることができるのが、リバーリトリート雅樂倶ならではの魅力です。
ミシュランガイド北陸2021特別版では「極めて快適で特に魅力的な宿」として、4レッドパビリオンの評価を獲得しています。
訪れるすべての人の“心の帰る場所”を目指して
「記念日や節目に選んでいただいたり、何度も足を運んでくださるお客様が多いことが、私たちにとって何よりの喜びです」と語るスタッフの方々。
静かに過ごしたいとき、日常から離れて心を整えたいときにふと思い出してもらえるような、そんな存在でありたい──そうした思いが、この地で25年にわたり息づいてきた理由かもしれません。
喧騒から離れ、ただ静かに、自分自身と向き合う時間。リバーリトリート雅樂倶は、そんな“心の帰る場所”として、これからも多くの人々を迎え入れていくことでしょう。
基本情報
施設名 | リバーリトリート雅樂倶 |
公式サイト | https://www.garaku.co.jp/ |
住所 | 富山県富山市春日56-2 |
電話番号 | 076-467-5550 |