奈良の「ならまち」に佇むクラフトビール醸造所、Golden Rabbit Beer。古都・奈良の魅力を詰め込んだビールと、懐かしのレコード音楽が流れるタップルームが特徴で、奈良の風情と共に楽しめる空間となっています。
今回は、創業の背景やビール造りへのこだわり、人気のブランドを中心に魅力を伺いました。
奈良にビール文化を根づかせたい ― 創業のきっかけと名前の由来
Golden Rabbit Beerが誕生したきっかけは、平城遷都1300年祭の会期中に遡ります。当時、会場となった平城京で「地ビール」が見当たらなかったことに衝撃を受け、「奈良という観光地に、奈良らしさが詰まったビールを届けたい」という思いが芽生えたとのこと。そこから、「地元の魅力をクラフトビールにのせて伝えたい」という想いのもと、醸造所が誕生しました。
店名のGolden Rabbitは、奈良のシンボルである「うさぎ」と黄金色のビールに由来します。名前には「奈良の魅力を黄金のように輝かせ、多くの人に楽しんでほしい」という願いが込められています。
奈良という土地の魅力とクラフトビールの可能性
奈良といえば世界遺産や歴史的建造物が思い浮かびますが、実は地場産品の宝庫でもあります。古来種が現存していたり、まだあまり知られていない農産物が数多く残されているのです。「奈良は探せばまだまだ新しい魅力が見つかる土地」と語ってくださいました。
Golden Rabbit Beerでは、そうした奈良の素材を積極的に活かしながら、香り・味・飲みやすさ・色合いなどのバランスを大切にしたビール造りを行っています。素材の個性に合わせた醸造を心がけ、「お客様に喜んでいただけること」を第一にしています。
人気の定番からフルーツビールまで ― 豊かなラインナップ
代表的な定番商品としては、奈良らしい枕詞を冠した「あをによし」(レッドエール)や「ちはやふる」(IPA)が挙げられます。それぞれ、深みのあるコクや華やかな香りが楽しめると評判です。
さらに特徴的なのはフルーツを使ったオリジナルビールです。例えば「古代桃」(桃)、「青二才」(青りんご)、「えめらるど」(マスカット)、「あすかびーる」(いちご)など、奈良ならではのフルーツを取り入れたビールは観光客からも高い人気を誇ります。
これまでに醸造された限定ビールは約150種類に及ぶといわれ、訪れるたびに新しい味わいに出会えるのも魅力の一つです。
地元とつながる ― 人気イベントと地域への想い
Golden Rabbit Beerでは、ビールを通じて地域とのつながりも大切にしています。
毎年恒例の「ホップ収穫祭」では、スタッフの農園で育てた無農薬ホップを収穫し、その場でクラフトビールやカレーを楽しむイベントを開催しています。収穫したホップを使ったフレッシュホップビールも大人気です。
また、10周年を迎えた今年は記念イベントを実施。料理やハンドメイドアクセサリーの販売も行い、スタッフ全員で企画した特別な一日となりました。訪れる人々と一緒に楽しむイベントは、地域に根づいたブルワリーならではの魅力といえるでしょう。
最後に
最後に、訪問予定の方に向けてGolden Rabbit Beerよりメッセージをいただきました。
Golden Rabbit Beerの入口は少し分かりづらく、鉄扉もなかなか開けにくいですが(笑)、勇気を出して入っていただければ、アットホームな空間が広がっています。秘密基地のような雰囲気を、ぜひ体験してみてください。
Golden Rabbit Beerは、奈良の文化や素材を大切にしながら、多彩なクラフトビールを生み出し続けるブルワリー。ならまちのタップルームで味わえるのは、ビールそのものだけでなく、音楽や人との交流、そして奈良の魅力そのものです。奈良を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
施設名 | Golden Rabbit Beer |
公式サイト | https://www.goldenrabbitbeer.com/ |
住所 | 奈良県奈良市東寺林町30 |
営業時間 | 火水(10~17)金(10~17、19~21)土(13~21)日(13~17) |
定休日 | 月木 |