スペイン旅行のベストシーズンは、春の3月〜5月、秋の9月〜11月です。日本と同様に快適に過ごせる時期で、コンディションがよければ、観光やビーチでのバカンスなどを満喫できます。
しかし、広い国土を誇るスペインは、マドリードやバルセロナなど、エリアごとに気候や気温などが異なるので注意が必要です。
本記事では、スペイン旅行のベストシーズンの魅力を伝えつつ、具体的なシーズンごとの気候を紹介!エリアごとの気候の特徴はもちろんのこと、おすすめの服装や格安で行けるタイミングなども解説します。
また、スペインで代表的なフェスティバルやイベントなども紹介するので、より充実したスペイン旅行をしたい方は、ぜひチェックしてみてください。
スペイン旅行におすすめのベストシーズンは?
スペイン旅行におけるベストシーズンは、3月〜5月、9月〜11月です。これらの時期は日本と同様に快適に過ごせる時期で、コンディションがよければ、充実したスペイン観光が期待できます。
ただし、スペインは約505,990平方キロメートルとかなりの面積があり、同じ国であっても、海洋性気候や大陸性気候、亜熱帯気候などさまざまな気候が混在しているので、滞在先の気候情報を細かくチェックすることが必要です。
その中でも代表的な観光スポットである、マドリードやバルセロナ、サンセバスチャンなどの観光地をピックアップしてみたので、エリアごとのベストシーズンをチェックしましょう。
マドリード旅行におすすめのベストシーズン

マドリードは、スペイン内陸部に位置するエリア。平均気温は約10〜17℃と過ごしやすく、4月〜6月の春、9月〜11月の秋のシーズンがおすすめです。春のはじめと秋は肌寒さを感じるものの、羽織物があれば快適に過ごせます。
ベストシーズンの平均気温は約20度前後となっているので、コンディションがよければ、快適に観光やアウトドアなどが楽しめるでしょう。
バルセロナ旅行におすすめのベストシーズン

バルセロナは、地中海沿岸に位置するエリア。このエリアは、地中海性気候と呼ばれる気候で、夏はカラッと晴れて、冬は温暖で年間を通して穏やかに過ごせるのが特徴です。300日晴れと呼ばれるように、晴天率が高く雨が少ないので、観光にはぴったりでしょう。
そんなバルセロナのベストシーズンは、4月〜6月の春、9月〜11月!平均気温は約12〜18℃となっており、日中は約20度前後に達することもあります。
9月頭だと残暑が残っている時がありますが、程よい暖かさであれば地中海沿岸で日光浴や海水浴を満喫するのもおすすめです。
サンセバスチャン旅行におすすめのベストシーズン

サンセバスチャンは、スペイン北部の大西洋に面する人気のリゾートシティ!西岸海洋性気候と呼ばれる気候で、マドリードよりも高緯度に位置しており、冬や夏でも快適に過ごせます。
そんな、サンセバスチャンのベストシーズンは、7〜8月の夏!スペイン内陸部と比較して高温にはなりにくいため、夏場の日中でも快適に過ごせます。またカラッとした気候なので、日本のような蒸し暑さも感じにくいです。
ビーチでのバカンスはもちろんのこと、街中でのバル巡りや自然での観光巡りには、ぴったりのエリアといえます。
スペイン旅行が一番安く行けるシーズンは?
スペイン旅行でのおおよその航空券の相場は、約33,000〜150,000円ほど。航空会社によっては約30〜40万円かかるところもあり、約10〜20万円かかると想定した方がよいでしょう。
マドリードやバルセロナ、サンセバスチャンなど、主要都市ごとの航空券の目安をまとめました。
| シーズン | 航空券の目安 |
|---|---|
| 春(3月〜5月) | マドリード:約47,000円~90,000円 バルセロナ:約48,000円~109,000円 サンセバスチャン:約65,000~120,000円 |
| 夏(6月〜8月) | マドリード:約61,000円~120,000円 バルセロナ:約53,000円~154,000円 サンセバスチャン:約70,000~89,000円 |
| 秋(9月〜11月) | マドリード:約66,000円~110,000円 バルセロナ:約53,000円~120,000円 サンセバスチャン:約83,000円~85,000円 |
| 冬(12月〜2月) | マドリード:約33,000~88,000円 バルセロナ:約43,000~79,000円 サンセバスチャン:約56,000円~110,700円 |
格安で行きたい方は、オフシーズンにあたる12月〜2月の冬のシーズンがおすすめ!航空会社によっては10万円まで届かないこともあるので、費用を抑えた旅行をしたい方は狙い時です。
反対に、6〜8月の夏のシーズンは航空券が高騰しやすいので、ビーチやリゾートなどでバカンス気分を満喫したい方は、ある程度の費用が掛かることを念頭に置いた方がよいでしょう。
また、祝祭やイベントなどは観光客の需要増加に伴い、航空券も値上がりしやすいです。もしイベント目的で格安でスペイン旅行をしたい場合は、半年前であれば安く取れる可能性があるので、早めにチケットを取っておきましょう。
スペインのシーズン別で見る気候と服装について
1年を通して快適に過ごせるスペインですが、シーズンごとで気候や気温などが変化します。またエリアによっても気候が異なるので、細かく特徴を知ることがポイント。具体的な平均気温は以下のとおりです。
| シーズン | 平均気温 |
|---|---|
| 春(3月〜5月) | マドリード:約10.9~17.4℃ バルセロナ:約12.1~18.0℃ サンセバスチャン:約11.8~16.5℃ |
| 夏(6月〜8月) | マドリード:約22.7~25.7℃ バルセロナ:約21~25.1℃ サンセバスチャン:約19.2~21.8℃ |
| 秋(9月〜11月) | マドリード:約10.0~21.1℃ バルセロナ:約13.3~22.0℃ サンセバスチャン:約12.2~19.5℃ |
| 冬(12月〜2月) | マドリード:約6.4~7.8℃ バルセロナ:約9.6~10.3℃ サンセバスチャン:約9.2~9.4℃ |
参照元:気象庁
それぞれのシーズンでは、どのような気候の特徴があるのか紹介します。また、シーズンごとの服装も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
春(3月~5月)
ベストシーズンにあたる3月〜5月は、スペイン全土で比較的快適に過ごせる時期です。エリア別でも平均気温の変動は少なく、約12〜18℃となっています。長袖やTシャツ一枚でも十分快適に過ごせるので、観光にはぴったりの時期でしょう。
そんな春のスペインでおすすめのイベントは、スペイン全土で行われるセマナ・サンタ(聖週間)とマドリードで開催される「サン・イシドロ祭」の2つです。
「セマナ・サンタ(聖週間)」は、キリスト教の重要な行事でイエス・キリストの受難や死、復活などを記念し町中で山車を使ったパレードが行われます。巨大なキリスト像が立った迫力のあるパレードが見られるので、お祭り好きの方は必見です。
一方、マドリードで開催される「サン・イシドロ祭」は5月中旬に開催される人気フェスティバル!マドリードの守護聖人である「サン・イシドロ・ラブラドール」を祝うお祭りで、民族衣装をまとった人たちで踊ったり歌ったりします。
特に「チョティス」はお祭りを象徴する伝統舞踊となっており、陽気なマドリードの雰囲気を堪能できるのが魅力です。
春のスペイン旅行の服装
日中は穏やかな気候となるため、長袖シャツや薄手のニット、Tシャツなどで快適に過ごせます。ただし3月頃は肌寒さが残っているので、カーディガンや薄手のジャケットなど羽織れるものを用意しましょう。
さらに、春の時期は天候が変わりやすく突然の雨が降ることもあるので、防水性の服や折り畳み傘があると安心です。
夏(6月~8月)
6月〜8月にかけては、スペイン全土の平均気温は約19〜25℃と汗ばむ時期になります。6月は快適に過ごせますが、夏本番に入る7月や8月は30℃以上超えることもあります。
特に、マドリードのような内陸部は40℃近くに達することもあるので、熱中症にならないよう注意が必要です。
より快適にスペインの夏を満喫したい方は、サンセバスチャンがおすすめ!平均気温は約19.2〜21.8℃となっており、酷暑になることはめったにありません。また雨の頻度が少なくなるため、快適な日差しの中で思う存分リゾート気分を満喫できます。
夏のスペインでは、各地で多くのイベントが開催。例えばマドリードでは「ベラノス・デ・ラ・ビジャ」と呼ばれる大規模なフェスティバルが有名です。公園や広場、劇場など町中のあらゆるスポットが舞台となり、音楽やダンス、演劇などが楽しめます。
街中がフェスティバルで活気づくので、マドリードの夏の風物詩を堪能したい方におすすめです。
バルセロナでは、洗礼者ヨハネの誕生を祝う「サン・ジョアンの前夜祭」が名物!バルセロナをはじめカタルーニャ地方全域で行われ、ビーチでは大きな焚き火が焚かれたり、街中では爆竹や花火などが響いたりと、ワイルドな体験ができます。
そして、サンセバスチャンでは、音楽好きに嬉しい「ジャズフェスティバル」が7月に開催!多くの世界的アーティストがリゾートビーチでアクロバティックなライブを披露してくれます。もしかしたら、推しのミュージシャンが参加しているかもしれません。
夏のスペイン旅行の服装
夏場は、基本的に半袖、短パン、ワンピースなど軽めの服装がおすすめ。7月〜8月にかけては約30〜40℃になるので、通気性のある服装が望ましいでしょう。また日差しが強くなるため、日傘や日焼け止めクリームなどのアイテムも欠かせません。
秋(9月~11月)
9月に入るとスペイン全土では暑さが落ち着き、10月あたりからは涼しくなり、快適なロケーションで観光できます。ビーチや海水浴のシーズンも過ぎ人混みが落ち着いてくるので、夏の余韻に浸りたい方は閑散期を狙って行くのもよいでしょう。
また、マドリードでは、日本と同様に10月中旬から11月は紅葉シーズンとなり、色鮮やかな紅葉が見ごろを迎えます。特に「レティーロ公園」や「カサ・デ・カンポ」などのスポットは、紅葉が美しくみられるので、ゆっくり散策するのもよいでしょう。
スペインの秋のイベントでおすすめなのが、バルセロナで行われる「メルセ祭り」とサンセバスチャン国際映画祭の2つです。
メルセ祭りはバルセロナの守護聖母を祝う祭りで、パレードやコンサート、フラメンコなどが行われます。特に見どころなのが、名物の人間タワー!多くの人が数層にわたってタワーを作るので、途中で落ちないかハラハラしてしまうことでしょう。
一方で、サンセバスチャン国際映画祭は9月下旬に開催!カンヌやベルリンに次ぐ名高い映画祭のひとつとなっており、運がよければ大物俳優と出会えるチャンスがあるかもしれません。
秋のスペイン旅行の服装
9月頃までは、半袖やTシャツなどで十分ですが、10月からは涼しくなり、長袖でも快適に過ごせます。また11月あたりから一気に冷え込むことがあるため、ジャケットやパーカー、コート、ダウンジャケットなど羽織れるものがあるとよいでしょう。
さらに、10月からは雨の日が増えるので、折り畳み傘や防水性のある服などがあると安心です。
冬(12月~2月)
12月〜2月にかけては、スペイン全土が一気に冷え込みます。しかし、日本のような極端な寒さになることは少なく、平均気温は約6〜10℃と温暖な気候で過ごしやすいです。
12月になると、スペイン全土の街は一気にクリスマスムードに!クリスマスツリーやオーナメント、イルミネーションなどが飾られ、クリスマス気分を満喫できます。また街中の中心地ではクリスマスマーケットも開かれるので、スペインならではのクリスマスグッズを集めたい方は要チェックです。
さらに、1月5日にはマドリードにて「東方の三賢王のパレード」と呼ばれるイベントが開催。誓約聖書の中でイエス・キリストの誕生時に贈り物をささげた、三賢王をモチーフにした迫力ある山車が街銃を巡ります。
クリスマスの余韻が抜け切れていない方にとっては、魅力的なイベントでしょう。
また、サンセバスチャンでは、1月20日に開催される「タンボラーダ」もおすすめ!「サン・セバスチャンの日」とも呼ばれる歴史ある伝統行事で、ナポレオン軍を模した兵士の衣装を身にまとって、太鼓を叩きながら町中を行進します。
ユーモアある伝統行事で昔ながらの兵士が行進するので、まるでひと昔前に戻ったような不思議な感覚が味わえるでしょう。
冬のスペイン旅行の服装
基本的に厚手のコートやダウンジャケット、セーター、マフラー、手袋、ヒートテックなどでしっかりと防寒対策をすれば、冬でも快適に過ごせます。また、日本とは異なり雨の日が増えるため、折り畳み傘があると安心です。
スペイン旅行で気をつけるべきシーズンや休暇
比較的温暖な気候で過ごしやすいスペインですが、現地ならではの気候やシーズン、イベントなどで注意しなければならないポイントがいくつかあります。具体的に、どのような点に注意するべきか紹介します。
夏の内陸部は40度超え
夏のスペインは日本のような蒸し暑さはなく、カラッとした暑さが特徴です。しかし、内陸部に位置するマドリードや南部のセビリアなどは高温になりやすく、時には40度を超えるような暑さになることがあります。
また内陸部は標高が高いことから、太陽の照り返しや紫外線などの影響が受けやすいので、日焼け対策も欠かせません。なるべく暑さを避けたい方は午前中または夕方に観光した方が望ましいでしょう。
夏場でも一日中快適に過ごしたい方は、サンセバスチャンがおすすめ!内陸部に比べて暑さが落ち着いているので、日中でもビーチでの日光浴や海水浴、観光などが楽しめます。
祝祭日の混雑やホテル料金の高騰に注意
スペイン各地では、「セマナ・サンタ(聖週間)」や「ベラノス・デ・ラ・ビジャ」などのフェスティバルやイベントなどは多くの人で賑わうため、場所によってはかなり混雑します。
特に街中のパレードは、多くの人で活気に満ち溢れるので、人混みが苦手な方は避けた方がよいでしょう。
また、イベントがある期間は宿泊者需要の急増に伴い、ホテル料金が高騰しやすいです。格安ホテルでも大きく変動することがあるので、なるべく宿泊代を抑えたい方はオフシーズンを狙った方がよいでしょう。
さらに、イベント前後のホテルは部屋が埋まりやすく、直前の予約ではホテルが取れないことも!もしイベント目的で訪れる場合は、出発の半年前にホテル予約を済ませるのがおすすめです。
クリスマスとイースターはお店が休業しやすい
スペインでは、クリスマスやイースターなどの祝日は、レストランやショップなどが休業しやすいので注意が必要!また州ごとの祝日もあるため、特定の地域に滞在する際は、お店の営業時間をチェックするのが望ましいです。
また、スペインではシエスタの風習があり、現地では昼休憩をするために14時〜17時の時間帯で多くのお店が閉まります。そのため、午後にゆっくりランチやカフェタイムを満喫しようと思っても、入店できないことがあるので昼間に観光する際は注意しましょう。
まとめ
スペイン旅行を快適にしたい方は、ベストシーズンである3月〜5月、9月〜11月がおすすめです。この時期は日本と同様に快適に過ごせるので、観光やバカンス、フェスティバルなどを思う存分堪能できます。
ただし、エリアごとに気候条件が異なるので、滞在先での天気予報のチェックは欠かせません。特に夏場の場合はマドリードのように、40℃に達することも。夏でも快適に過ごしたい方は、比較的涼しく過ごせるサンセバスチャンがおすすめです。
また、スペインに行く際は航空券の価格相場やイベントなどもチェックするのがポイント!観光客の需要増加が伴う時期は、航空券やホテルなどが高騰しやすいので、費用を抑えた旅行をしたい方はオフシーズンを狙うとよいでしょう。
スペインで快適な旅行をしたい方は、あなたにとってのベストシーズンを見つけてみてください。


