ぽかぽか温泉新守山乃湯が人気の理由ーサウナリニューアルで訪問客が増える銭湯

名古屋市守山区にある ぽかぽか温泉新守山乃湯 は、地域に根ざした銭湯として長い歴史を持ちつつ、近年は観光客や遠方からの訪問客も増えている銭湯です。

今回は、施設の歴史から最新のリニューアル内容など、新守山乃湯が地域外からも人を惹きつけている理由について取材してきました。

「地域の憩いの場」から始まった歴史

新守山乃湯の原点は、1959年(昭和34年)に創業した「秦江(はだえ)温泉」にさかのぼります。
当時は一般家庭に浴室がまだ十分に普及していない時代であり、温泉や銭湯は生活インフラであると同時に、地域の人々が自然と集うコミュニティの場でもありました。

地域の人が気軽に集まり、心も体も休める場所をつくりたい」。
そんな想いのもと誕生した秦江温泉は、当時としては珍しく蒸し風呂、現在でいうサウナを導入し、銭湯好きや地元住民から長年親しまれてきました。

そして1993年(平成5年)、場所を移転し、設備を一新して開業したのが「ぽかぽか温泉新守山乃湯」です。
【こころもからだもぽかぽかに】というフレーズを掲げ、広々とした待合ロビーを設けるなど、地域コミュニティとしての役割をさらに強化しました。

この年に発生した阪神淡路大震災の影響もあり、耐震性を高めた設計を採用。
安心・安全な公共性の高い施設として、従来の公衆浴場の枠を超え、現在の「スーパー銭湯に近い銭湯」という立ち位置を確立していきます。

名古屋の水を活かした、多彩なお風呂

新守山乃湯では、8種類以上のお風呂が用意されています。
名古屋特有のやわらかな水質を活かし、体への刺激が少なく、長く浸かっていられるのが特徴です。

館内には、しっかりと温まれる熱めの浴槽に加え、複数のジェットバスを設置。
血行促進や疲労回復を意識した構成となっており、仕事帰りや休日のリフレッシュにもおすすめです。

銭湯では珍しい“湿式高温サウナ”へのこだわり

近年、新守山乃湯の代名詞となりつつあるのがサウナです。
サウナ室は設定温度100℃ながら、2分に1回作動するオートスチームにより、体感温度は110℃を超えます。

高温でありながら湿度が高いため、息苦しさを感じにくく、短時間でもしっかり発汗できる設計です。
銭湯では珍しい「湿式高温サウナ」である点が、サウナ愛好家さんもこぞって足を運ぶ理由になっています。

外気浴と露天空間が生む“ととのう”体験

2025年にリニューアルし、露天の水風呂は地下水かけ流しへと変更され、より自然に近い感覚でクールダウンができるようになりました。

さらに、露天スペースで流れる音楽はヒーリングミュージックに変更し、視覚・聴覚の両面からリラックスできる環境を整備。
アディロンディックチェアを露天に配置し、脱衣所にも椅子を4脚設置するなど、外気浴のしやすさにも配慮されています。

サウナを軸にした2025年リニューアルの狙い

2025年のリニューアルで最も力を入れたのが、サウナ環境の最適化です。
湿度に徹底的にこだわり、スチーム噴霧の頻度を何度も調整した結果、現在の「2分に1回」という設定にたどり着きました。

また、2階にはコワーキングと休憩を兼ねた新エリアを新設。
銭湯でありながら、入浴後もゆったりと時間を過ごせる空間を用意することで、滞在時間の長期化を図っています。

「ぽかぽか秘密基地」が生む新しい使い方

新たに誕生した「ぽかぽか秘密基地」は、1200冊以上の漫画を備え、無料ドリンクやマッサージチェアも利用できる空間です。
休憩目的はもちろん、コワーキングスペースとしての利用もおすすめです。

特徴的なのは、作業や勉強の合間に再入浴が可能な点。
カフェや図書館とは異なるため、コワーキングで疲れたタイミングで風呂に入り、気分を切り替えられる環境は、他施設にはない魅力といえるでしょう。

銭湯という選択肢を、もっと身近に

愛知県はスーパー銭湯発祥の地とも言われ、ハイレベルな施設が数多く存在します。
その中で「なぜ銭湯なのか」と感じる人も少なくありません。

新守山乃湯が伝えたいのは、銭湯ならではの魅力です。
尖ったサウナづくりができる自由度、スタッフとの距離の近さ、通うほどに感じられる居心地の良さ。
さらに、土日祝日でも料金が変わらず、比較的利用しやすい価格設定も、初めての銭湯体験のハードルを下げています。

「銭湯に興味はあるけれど、最初の一歩が不安」という人にとって、新守山乃湯は入り口として選びやすい存在です。

また、温泉新守山乃湯では、銭湯モーニングやボンタン湯など、日常に変化をもたらすイベントも継続的に実施しています。
今後は、他の温浴施設とのコラボレーションイベントを毎月開催できるよう検討されているので、リピーターはもちろん、イベント目当てに足を運ぶのもおすすめです。

観光客を引き寄せる“文化の交差点”として

新守山乃湯は今、地域に根ざした銭湯でありながら、観光客や遠方からの訪問者も迎え入れる場として進化を続けています。
銭湯文化を守るだけでなく、現代のライフスタイルに合わせてリニューアルすることで、新しい人の流れを生み出しているのです。

日常使いの延長線上にありながら、「わざわざ行く価値がある」。
そのバランスこそが、ぽかぽか温泉新守山乃湯が選ばれ続ける理由なのかもしれません。

施設名ぽかぽか温泉新守山乃湯
公式サイトURLhttps://pokapoka1126.jp/
住所愛知県名古屋市守山区鳥羽見2-10-10
営業時間6:00~24:00
定休日なし